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賢者の創作石

Philosopher’s Art Stone 創作石をつくっています。

追憶のゆくへ

 

追憶の断片 掻き集め 融き放つ

 

そは川 そは海 そは宙

 

球は胎動 初めに出会った旅人に油を注ぐ

 

 

破壊の城は やがて崩れ

 

徒然なるもの 深淵なるもの 共に光輝く

 

 

試金石は ほらすぐ足元に

 

 

神々の戯言は過ぎ去り アルパとオメガの饗宴が始まる

 

戯れん 時の職人やってくるまで

 

 

アレクサンドリア図書館は今日も眠らない

 

 

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虫虫物語

お題「上司へのお歳暮に送りたい寄生虫」

 

今は会社には所属していないので上司はいないが、
過去に所属していた会社に、ポーランドのジューイッシュで
ホロコーストを生き延びた印象深い上司=社長がいる。
その社長と社内のコーナーにある小さなカフェで時々話をしたものだが、
ある日収容所を脱走し、野原を横切って走り逃げ切った時の話を始めだした。
以前社内の噂では大体のことは聞いていた。 
その話は今でもずーっと心の中に残っている。 
心の中から出て来たのはかなり久しぶりだけど。
 
数年前、既に鬼籍に入っているのを、
ある程度知られている人物なのでインターネットで知った。
かなりワンマン風な社長で嫌いな人も多かったのは
何となくわかる雰囲気があった。でも私は好きだった。
過去の話を聞いた経験があったからかもしれない。
 
以前お世話になった、目をかけて下さったその社長にお歳暮を贈ろうと思った。
日本の習慣だから『はてな?』となるかもしれない。
でも想像の中で贈りたい。
 
こちらに召還する手筈の基本は一通り心得ている。
 
召還には丸1日が必要だ。
まず身体を疲れさせる。自然に触れる形であれば尚良し。
山登りなんかが最適だろう。
故人の写真などを見て、故人の想い出に1日中フォーカスする。
夜になったら灯りに工夫を凝らし、暗めの部屋で鏡をぼんやりと見つめる。
別に鏡がなくてもいいのかもしれないが鏡は手近な有効なアイテムだろう。
1回で成功するとは保証できないが、
よくあるのは諦めた頃成功するというパターンだ。
 
……ということで鏡の前で待ってみる。
 
 

かなり時間が経った。

ん? やはり無理なのか…。

と、その時、霧がもやもやと立ちこめ、(お!マニュアル通りだ。)
呼んだ憶えのない人々がゾロゾロとこちらに出てきた。
社長……社長……どこ?
あ、いた!
なんだ、団体旅行だったのか。
そんなこと聞いてないから焦ったぁー。
 
「社長! お久しぶりです。
私のこと、憶えていらっしゃいますか?」
「………… 」
どうやら話まではできないらしい。
お歳暮、お歳暮、どこに置いたっけ?
時間切れになっちゃう。 あー、焦る!
用意してた寄生虫は……? 回虫は?

<ここで一時解説。>
回虫などとまあなんて平凡な、と思われた方もいるだろう。
まあレアものではないが、侮るなかれ。
いろいろと役に立つ寄生虫である。
お世話になったのだからなるべく役に立つものを贈りたい。
しかし実際は役に立たないものも役に立つなんて
言い出したらキリがないのでそれは置いておくとして。
実際、お題で寄生虫を検索してその気持ち悪さに吐きそうになったが
寄生虫を悪者扱いするなかれ。
『悪いヤツ』を駆逐すれば他の『悪いヤツ』が繁殖する。
この世はすべてバランスがモノを言うのだ。
人類だけでさえ共存共生に大きな課題がある今だからこそ
寄生虫と共生することが大切なのだ。
 
 
はて、回虫、回虫……。
あ、あった。
「社長、その節は大変お世話になりました。回虫お見舞い申し上げます。
 これは日本ではお歳暮と言います。 どうぞこれを。
 あ!」
お歳暮の説明をする暇もなく、社長は
特注の回虫のちらしデザインが施された包装紙に身を包まれた回虫を受け取り、
団体旅行の面々と共に、微笑みながら夜の霧の中に消えていった。
 
社長、何年も経っているのに結構若かったな。
もう1ランク上の回虫セットの方が上品だったかな?
あっち側にはホロコーストなんてもの、ないといいな。
 

さあ、みんな! わかったら即実行だ!
寄生虫と共生しよう!
「みんなちがって、みんないい」(by 金子みすず)のだ。

上司にはお歳暮を、お腹には寄生虫を!

腹の虫は、虫の知らせ として
みんなの愛に そっと答えてくれるだろう。
 

 

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<お断り>
ぶっださんのお題なので、ところどころ文がぶっださん懸かってマス。

 

 

父石の数学は魔法だった


小学校低学年くらいだったと思う。

(今は亡き)父石が数学の魔方陣のことを教えてくれたのは。

 

たぶん足し算引き算ができるようになったからその時期なんだろうな。

私は算数は別に得意な子供でもなかった。苦手でもなかったけど。


方陣は不思議で不思議で夢中で計算した。

計算なんか嫌いだったのに。

作り方を教えてくれて今でも覚えているけど、ちょっと興味が湧いて検索してみたら

父石の教えてくれた魔方陣はどこにも載っていないようだ。あれ??

(一般的なのとちょっと違うやり方なのかな?)

 

その前はクイズ(&パズル)をよく出してくれて、どれも驚きがあるもので

絶対に最後まで答えを聞きたくなくて必死で考えた。

1日中その問題から頭が離れなくなって

答えが閃いた時の喜びはなんと表現したらよいか。


数の不思議やちょっと怖いものや(答えとしての)パンチラインが笑えるものまで

そのどれもがキツネにつままれたような気分にさせてくれる

最高の問題を選んでくれたのだなーと感慨にふける。

 

その時のクイズは大きく分けると2種類あって、

論理的に根気よく攻めていけば必ず解ける種類と

もう1つは考えている途中で先入観をうまく外せると途端に解ける種類と。

 

私には後者の方が圧倒的に面白かったけど、

前者も絶対に解くぞという意欲は湧いていた。

子供だからこういう言葉ではわかっていなかったと思うけど、

子供の言葉でそれなりにわかっていたことは記憶している。

 

中学生になると初めの数ヶ月くらいは

メビウスの帯がでてきたことで興味をなんとか保っていたけど

その後は数学は大の苦手になった。

微分積分なんかはこの言葉以外何も思い出せない。

穴を掘って「クソつまらねー!」と3回叫んでから穴を埋めたいような気分だった。

 

それでも π は 3.1415926535897932384626433832795028841971693…

の教科書に載っている部分だけは今でもおぼえている。

それは授業がクソつまらなかったからその部分を

授業中の白日夢の中で呪文のようにおぼえてたから。

(九九とか日本の呪文のようなおぼえ方は素晴らしいと今でも思う。

 そうでなきゃ数字で覚えなくっちゃいけないもんね。)

 

想い出してみると、父石の数学伝授には驚きがあった。

発見があった。

冒険があった。

ユーモアがあった。

不思議があった。

神秘があった。

美があった。

 

愛があった。

 

 

 

ーーーーー

処々で過去のことをふと想い出す意味が少しづつわかってきた。

どうやら今、石を創る理由は、石は記憶を象徴しているかららしいということも。

学校に関係してたんだね。なるほど。

そう思うと人生も面白いクイズだなあ。

 

 

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 <追記>
*肝心なところが抜けていた気がしたので藍色で付け加えた。
だけど、この『愛』という言葉、なんか、愛って何?ってところをクリアしないとそうやすやすと書いちゃいけないんじゃないかみたいな微妙な抵抗感がある。LOVEなら一応同じような意味ということになっていてもわりとさらっと書きやすい。愛って何?なんて超ウルトラ級の課題で手に負えないし、そんなこと言ってたら一生使えないもんね、この字。
まあ、愛媛、愛知ならさらっと書けるけど。