賢者の創作石

Philosopher’s Art Stone

トラウマ噴き出しオンパレード

 

ブログって不思議。

最近はトラウマ噴き出しオンパレード状態になっている。

前回の『ふっちゃんを忘れない』では書いたことで周りの方々に

とてもお世話になった。「ありがとうございます。m(_ _)m

自分だとわかる人とわからない人がいると思う。

無意識的に助けてくれた人もいるみたいだから。

 

最近のトレンドキーワードは『誤解』と『勘違い』。

これもトラウマ的出来事があるので書かなくてはいけないのだろうけど

なんかここんとこネガティブなことばっかり書いているから躊躇する。

でも『流れ』というのには抗えない。

 

私は意識的に書いていないこともよくあって

(考える前に書くようなこと、流れで書くようなこと)

後から「あ、そうか。そうともとれるなあ。」

ということを書いてしまうことに最近気がついている。

気がついているのにどうしようも出来なくてそれが続いている。

 

『外側で起きることは内側の反映(鏡)』説を一応採用しているので

それなら自分の中に原因を探さなくてはならないのだけれど

よくそれを忘れて外側だけ孤立して対応することもよくする。

それに後で気付いたり。

その流れだとやっぱり記憶が重要になってくるので

思い当たることを書くしかない。

 

いちばん初めの幼い頃に時計を戻すと、

大人に「○○ちゃん、うちでごはん食べて行きなさい。」

と言われると、その言葉をストレートに解して、厚かましくごちそうになっていた。

そしてうちに帰ったら叱られそれはお愛想というものだと、

ご飯時には帰るのが礼儀だと教わった。

でも「○○ちゃん、うちでごはん食べて行きなさい。」

はどうしてもそうは聞こえなかった。

教わった後にもそうは見えなかった。

まずはこの時にここで解決していなくて混乱している状態が残っているんだと思う。

 

大人になったら私もそれなりに対応してきたと思う。

自分もある程度使っていたと思う。

 

十代にもいくつか関連事項があったと思うけど

ぼんやりしていて鮮明には憶えていない。

思い出すのが面倒なだけかもしれないけど。

狐につままれたような感情だけを憶えている。

あとその時に自分の周りの空気が少し変わっている状態と。

(特に頭の両横上の周りがっていう感じが少ししてきた)

 

日本人の代名詞みたいになっている『ホンネ』と『タテマエ』っていうのは

日本人以外の人には初めて知ったように言われることがあるけど

なにも特に日本人だけがやることじゃないと思った記憶がある。

むしろ日本人の(もちろん一概には言えないけどね)それらは比較的鮮明にあるので

混乱度は私にとっては低い方かもしれない。

(しつこいけど私も対応すべくこの作法を習ってきた。

だけどいつもキツネにつままれながらようやくやってきた。)

 

いちばん混乱するのはよくわからない時。

ある国での仕事場でこれのキツいのがあった。

今でも事実だったのか幻想だったのかよくわかっていないので

自分の偽記憶かもしれない。

仕事場で自分の部屋の人達と隣の部屋の人達全員に嫌われている空気を微妙に感じた。

面と向かうとみんなやさしそうでそれがホントそうなんだけど

(絵を描く仕事だったので)ヘッドフォンをして音楽を聞くと

隣の部屋から(でもヘッドフォンの奥から)自分の悪口が聞こえてくる。

でも物理的にはありえないはず。

たぶんこれは幻聴だったのだと思う。

他の同時期のフリーランスの仕事場でも似たようなことがあったから。

誤解されそうな行動を取った憶えもあったので、あれが原因だったのかな?

これが原因だったのかな?とよく考えた。

そんなに長い期間ではなかったから助かって、ある日突然これが解除になった。

その中の一人と勤務後ゆっくり話す機会があったのが記憶にあるんだけど

それでなのかどうかはいまも謎。

もしこれで解除だったら何かの誤解が解けたっていうことなんだろうけど。

この時期の不安定な気持ちの支えになってくれたのは親しい距離の近い友人たちで、

ありがたい存在だった。

そのおかげでこれが病気のようなものだったのだとしたら治ったのだと思う。

いや、治ってはいないかな?まだ解決したわけじゃないから。

癒されたのだと思う。

解除になってからはみんなと友だちってほどではないけど仲良くなってよく話もした。

それ以後は楽しい会社ライフだった。

 

たぶん人を信じられないんだから自分を信頼できていないよね? これって。

幻聴の原因はつまり自信がないってことなのかなって一応結論出してあるんだけどな。

でも確定していないからまだ課題のようなのであります。

だからまた戻ってきたんだろうな。

 

次から次へ

只今😈トラウマ カムバック ウィーク警報発令中。

ぎゃふん。😵

 

 

ーーーーーーー

あ、そうか。自信がないって結論だけじゃ解決するわけなかった。

合ってたとしても自信をつけるまでは。

抜けてたな。

 

 

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ふっちゃんを忘れない

 

オーストラリアに初めの1年はワーキングホリデービザで滞在した。

その時に一緒に住んでいた人と結婚する予定があったから

日本には一時帰国で数ヶ月滞在してまたオーストラリアに戻ってくる予定だった。

 

日本に帰る1ヶ月半前に友だちのふっちゃんから手紙が届いたけど、

私は返事を書かなかった。

あと1ヶ月半で日本に帰ったらふっちゃんに電話して

突然驚かしてやろうと思っていた。

 

日本に帰ってすぐ次の日、ふっちゃんの家に

遊ぶ約束をしよう、どんな顔して驚くだろうとわくわくしながら電話をした。

 

ふっちゃんのお母さんが出た。

挨拶をしてふっちゃんに変わってもらおうとすると、

 

「○○○は亡くなりました。」と聞こえ、しばらく意味が耳に入ってこなかった。

 

「え?」

 

何も考えられなかった。

手紙ももらっているし意味がわからなかった。

しばらくあとで理解したのは

ふっちゃんが一週間程前にビルの6階から飛び降り自殺したという現実だった。

 

 

次の日、ふっちゃんと共通の友だちに

ふっちゃんの家へ一緒に行ってもらった。

前日からボーっとした状態が抜けなくて一人では行けなかった。

 

 

お線香をあげた後、

お母さんが机の引き出しから、ふっちゃんから私への

送っていない最後の手紙を出した。

 

『○○、どうして返事をくれないの?』

から文が始まっていた。

この時の気持ちは簡単に想像できると思うから書かない。

 

半年前にはふっちゃんから、最近落ち込むことが多くて苦しい

という内容の手紙ももらっていて

帰国するまであと半年だから

その時は一緒に思いっきり遊ぼうと返事をしていたこともあった。

 

 

私はふっちゃんの気持ちを少しでも理解したかったので

ふっちゃんが飛び降り自殺したビルの6階に上がって、

ふっちゃんが飛び降りたという小窓から顔を出して下を見た。

 

自分の持っている6階のイメージよりずーっと高い位置に6階はあった。

自分が飛び降りることを想像すると恐ろし過ぎた。

 

ふっちゃんはこんな高い位置から飛び降りる勇気があったのか。

なのになんで生きる勇気がなかったんだろう。

 

 

自分を責めない努力を精一杯したけれど責めないのは難しい技だった。

私は何で手紙を書かない選択をしてしまったんだろう?

もし手紙を出していたら違う現実があったっていうこともあったのだろうか?

これらの文の最後の『。』を出来る限り『?』に変えた。

 

これはふっちゃんの運命なのだろうか?

運命だから変えられなかったのだろうか? 

それとも変えられたのだろうか?

 

自分の過去の人生でどんなに失敗しても

自分の辞書に後悔という文字はないと思っていたけれど

この時だけはもしかしたら後悔しているのかもしれないな。

 

 

ごめんなさい。

 

ふっちゃん。

 

 

 

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帰還

 

どこまで来ただろう。

果てしない旅をしているらしい。

就寝カプセルを出ると、闇の中に幾何学模様の色光が

まるで灯台のように窓の外を照らしていた。

しばらく思い出せずにいたが、これまでのいきさつにやっと気がついた。

ここまで来ればもうすぐということか。

 

しかしアースクロックを見るとまだ地球を出てから5分足らず。

はるか昔の光速の時代が偲ばれる。

宇宙船も改良に改良を重ね、よくぞここまできたものだ。

しかも一人乗りのディンギー型とは。

自分では創り方など見当もつかないけれどこうして恩恵は受けられる。

ただ感謝して受け容れよう。

 

この空間の中の距離が遠くへ移動したのか、

空間が幾重にも重なる形で遠くに来たのかも曖昧だ。

この辺のところは科学の授業にも出てきていたんだろう。

サボってばかりいたので今さら少し後悔ってとこか。

まあ幾重にも重なる形の方がそれらしいけどな。

 

地球を離れてから時間の感覚が全くない。

身体の感覚もほぼない。

感覚はなくなってしまった。

 

『ここは感覚のない場所。

 表現のない世界。

 そのかわり何でも知っている。』

 

何だ今の言葉は?

おいおい、そんなこと口に出したら

俺は仲間に傲慢の烙印を押されて誰も周りにいなくなるぞ。

だが感覚がないのになんで知っているんだ?

知覚も感覚のうちではないのか?

 

『酸素』

ああ、そうだった!........地球から持って来た酸素を俺の身体に補給しなければ

俺の身体はあとでどうなっているかわからない。

欠乏の感覚もないので忘れてしまいそうだ。

ここでは何でも知っているらしいので

ただ知っていることを実行するまでだ。と言っても........

俺は就寝カプセルの中の俺の身体にやっとのことで濃縮酸素リキッドを注入した。

 

身体の感覚が鈍いので身体が重い。

ほんとうなら感覚はなくなっているはずだが

地球に戻れないことがないように地球と見えないコードで繋がれている。

これが命綱だ。切れることのないように大事にしなければ。

 

ここには何もないようだが明るいのだから光だけはあるのだな。

しかしここの光はとにかく気持ちがいい。

地球での生活を忘れてしまいそうだ。

地球での生活は楽しいといえば楽しいが苦しいといえば苦しい。

いろいろなことが思い出された。

 *

 *

 *

そうやってどのくらい経ったか

もうここでこのまま.......と思った時

地球に繋がれているコードが仲間に引っ張られ、ハッとした。

自分ひとりではこのまま帰ることを忘れていたかもしれない。

以前この命綱が切れてとうとう帰還しなかった仲間の気持ちを経験したようだ。

あいつは今頃どこでどうしているだろう。

どこの宇宙を彷徨っているのか。

 

 

帰途、『バタフライエフェクト』というタイトルの映画がスクリーンに映し出された。

宇宙船はすべて自動操縦なので映画は選べないようになっていた。

49倍速なのでストーリーはわからなかったが画像の印象は残っている。

 

 

あそこへ行って覚えたことは必ず地球に

持って帰らなければならないという決まりがある。

忘れてはいけない。

決して多くはないけれどしっかりメモしておこう。

その為にこうして危険を冒してきたのだから。

就寝カプセルの中の俺の身体に入る前に。

  *

  *

  *

  *

  *

どうやら生還を果たしたらしい。

 

ここは表現のある世界。

人と関わる場所。

 

もうすべてを知らなくても生きられるのだ。

ここには他の人がいる。

他の人は自分でもあるのだから

遠慮なくコラボレーションすればいいだけの話だ。

 

ここにいる間はここの掟に従おう。

そう強く決心して宇宙船を降り、大地の一歩を踏みしめた。

 

さて、コラボレーションの世界でも満喫するとするか。

 

 

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