賢者の創作石

Philosopher’s Art Stone

story

あのね

あのね。 夢を見てたの。 不思議な夢。 夢の中で誰かが言ってたの。 「お目醒め。 起きた? 夢を見ていたの? 寝言 言ってたけど。 そうよ。 朝よ。 10時間ぐらい寝てたんじゃないの? 呆れる程よく寝てたよ。 さ、起きて 起きて。 支度して。」 って、今…

密告号の怪者たち

最初のひとり。 悲劇の宇宙人 ジャック のいろいろなアルバイト体験談! 学校 大統領 テレビ局 悪ふざけが増えつづける裏に 当然重い罰が下されるリスク アリ。 ついにおわりを招く予兆か。 きみ 知らされていない? 「幸せになれる」社 の地下研究施設に保…

story が産まれる夜明けに

そうして赤ん坊が産まれる黄昏に 馬の蹄(ヒヅメ)の音と伴に 中世の騎士が到着する 「誰がために?」 「なにゆえに?」 「我は黄昏のために」 永遠の眠りから目覚め 追憶の底から湧き上がる この馬は 我の馬 この剣(ツルギ)は かの蔓(ツルギ) この杯(…

ツタヘフミ

マツロハヌモノドモノ アルハヤ コノタビ ナガラク オニハイクヮイノコト ヒサシク ガンダウガエシ カカルツイデ タチマチニ キセリ ヨノソゾロガミ サハガシカレ サレド ヨノオトヲ ココロニトメズ ベツナルミチノモトニ オトナヒワタルハ ソナタノ チカラ…

帰還

どこまで来ただろう。 果てしない旅をしているらしい。 就寝カプセルを出ると、闇の中に幾何学模様の色光が まるで灯台のように窓の外を照らしていた。 しばらく思い出せずにいたが、これまでのいきさつにやっと気がついた。 ここまで来ればもうすぐというこ…

渦の学校

誰もいない遊園地。 ほんのり 反時計回りの扉ありき。 日常生活にかくされた 異世界への樹海をさまよう 伝説のドラゴンと 流れていく渦の学校がある。 第10回 幸せ集結 謎の時計回り 大スフィンクスの石 展示会。 大スフィンクスはブースが決まっている? …

夢方見聞録

その夜はくたくたに疲れていた。 睡魔が襲ってくるがなんとか眠らないでおこう。 いつもはここで睡魔が襲うと、早く眠りにつかないと あれに追いつかれてしまうと焦る。 だが今回は眠らない。 望んだことだから。 ついに、ある空気のざわつきから始まるあの…

動物園で会いましょう

「ママ、あのどうぶつみてみて!スゴイながいくびだね。」 『あれはキリンっていうのよ。高い木の葉っぱを食べるために首が長いのよ。』 「わあ、クロとシロのシマシマのもようだー。きれいだね。」 『シマウマのことね。シマウマも草を食べるどうぶつよ。 …

聖杯

ロズリンの深い森で スティンギング·ネトルに不意をつかれ じわじわと迫りくる痛みに耐えながら ようやく辿り着く... 丘にそびえ立つ ロズリン城 窓辺に腰掛け 森を見下ろす婦人 聖杯の行方は ここに住むゴーストだけが知る 森の守護者 グリーンマンは囁く "…