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賢者の創作石

Philosopher’s Art Stone 創作石をつくっています。

動物園で会いましょう


「ママ、あのどうぶつみてみて!スゴイながいくびだね。」


『あれはキリンっていうのよ。高い木の葉っぱを食べるために首が長いのよ。』


「わあ、クロとシロのシマシマのもようだー。きれいだね。」


『シマウマのことね。シマウマも草を食べるどうぶつよ。
 あら、ここから先は肉を食べるどうぶつよ。』


「あ、ガオーってオリにぶつかった。」


『ライオンは百獣の王って言ってね、とても強いのよ。』


「ライオン? あ!ライオンがとつぜんたおれた!」


『ダメ! そのとなりのどうぶつにだけは絶対に近づいちゃだめよ。』


「なんで?」


『この動物園でいちばん獰猛などうぶつなの。
 ほら、今もグループに分かれて襲いあっているでしょ?』


「なんていうどうぶつなの?」


『ニンゲンていうのよ。
 あのライオンは隣の檻からニンゲンに銃で撃たれたらしいわ。かわいそうに。』


「でもこんなオリにいれたら、ボクはたのしいけど、どうぶつがかわいそうだよ。
 たべものだけもらっても、おそとにあそびにいけなくって、かなしそうだよ。」


『確かにそうね。他のどうぶつはね。
 でもあのニンゲンたちは捕虜の交換のために必要だからしかたがないことなの。』


「ホリョ??」


『あなたにはまだ言ってなかったけどね、あなたのおじいちゃんはね、(泣く)
 貴重な翡翠だからニンゲンに捕まって、森に囲まれた博物館の中で
 ガラスの箱に閉じ込められているの。


 ずっと前におばあちゃんと助け出そうとしたことがあるけど
 博物館の周りの迷いの森で迷ってしまってどうしても辿り着けなくて。。。


 毎日上からジロジロ大勢のニンゲンに見られっぱなしでストレスで死んでしまうわ。
 はやく助け出さないと。』


「ニ、ニンゲンってほんとにこわい。。。ボク、イシでよかった。

 おじいちゃーん!」

 

 

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