賢者の創作石

Philosopher’s Art Stone

ニャニャンニャーミャオニャン1


うちには猫君が住んでいる。

 

息子君は初めての妹分の仔犬との悲劇の決別(わずか1ヶ月後の死)に

犬を見ると唐突もなく泣いたことが続いたその2年後にネコに癒しを求めた。

  

始めはオンラインで保護ネコを探し、もう少しで保護活動家の方から

受け取るという時、ネコを護るため、家の中から外に絶対に出してはいけない

という誓約に返事をする場面でどうしても考え方が違って

頷けなかったので白紙に戻した。

同意できないと諦めた時、他の活動家の方々もほとんど同じですよと聞いた。

 

 

息子君はひどく意気消沈していた。

「うちに来ることになっているネコは必ずいるはずだよ。

あのネコはそのネコじゃなかったんだよ。

そのうち素敵な偶然がきっとあるから。」

(『縁』とひとこと言えばいいとこだけど、子供だから。)

と言って慰めていたら本当にすぐに縁があった。

 


近所でクラスメートのおうちに子ネコが5匹生まれた。

そのうちの一匹をうちに迎えることになり、

息子君は初め、会う前からマーリンという名に決めていた。

私は、会うまでは決めない方がいいんじゃない?と言ったが聞かなかった。

きっと子ネコが自ら名前を持ってるから、会った時にそれを

受け取る形で決めた方がいいと思うよと言っていた。

 
でもマーリンという名は考えに考え抜いて決めた名だったので

息子君は断固として譲らなかったけど、

子ネコに会った瞬間あっさり気持ちが変わった。

 

 

子ネコはルナという名前になった。

ルナは男の子で、『わがはい』と『アル』という名の兄弟がいる。

この名の出処はすぐに想像できるよね。 すごい命名だな。

そのネコたちが住んでいるおうちから生後1ヶ月のルナにゃんを2年前に迎えた。

 

 

ルナにゃんには癒しの才能がある。(猫にはみんなあるのかな?)

痛いところがあると知らないのにそこにくっついてくる、またはそのすぐ近くで寛ぐ。

痛いところは治るとまではいかなくても緩和されている。

初めは微妙で気付かなかった。

 

 

ルナにゃんにはテレパシーの才能がある。(これも猫にはみんなあるのかなあ?)

猫は自立していて家につき、犬ほどは人間に懐かないと言われているけど

そういう側面は確かにあっても、

ルナにゃんは積極的にコミュニケーションをしてくる。

 

 

座っているこちらの身体をチョンチョンとたたいてから見つめる時は

食べ物が欲しいか、外に出たいか、そばに寄り添ってなでなでして欲しい時。

食べ物の時はその後にキッチンへ行く。

外に出たい時は窓(ドアのような窓)の方へ行く。

そばに寄り添って欲しい時はその場にいる。

マッサージして欲しい時はマッサージして欲しい場所を差し出す。

 

 

目ヂカラがすごいので人間を動かす力がハンパない。

「待って。今これやってるから。」と言っても見つめ続けてテレパシーを送ってくる。

面倒くさい時は気付かないふりもするけど

「わかった、わかった。」と立ち上がるまでテレパシーを送り続ける。

これを無視して座り続けるのはかなりエネルギーが要る。

人間を動かすすごい生命力。

 

 

「お願い。」という時は目を細めてから軽く瞬きを数回する。特に食べたい時。

めったにしないけど悪いことをしたと思った時も

「許して、お願い。」と瞬きを数回する。

こちらから目を細めて軽く瞬きを数回した時は同じようにして答えてくれる。

これは「アイラブユー。」のような感じ。

この「アイラブユー。」はユーチューブの猫の博士みたいな人の動画で知って、

どうやら「お願い。」と「許して、お願い。」のバージョンもあるんだな

と後で発見した。

 

 

ルナにゃんの身体の調子が悪い時は「大丈夫?」と言うと

「ボクかわいそう。」の表情をかなり大げさにする。

その同情を求めるサマは体調悪いんだから笑っちゃいけないんだけど、笑ってしまう。

 

 

かなり親バカ。

 

(つづく)

 

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